9/02/2020

ひょっこり筑後川源流

■5年ぶり?

沢というか、釣りには行っていたんですが…カサメリ沢とか…小川山で、先輩に、”しばらくフリーに専念したほうがいい”と言われ、しばらくっていつまでやねん!ってなっていました…。

のんびりしに行きたいな~と思って、大分に出かけたら、思いもがけず、とりあえず、九州の沢一本目…。思いもがけず、筑後川源流…。筑後川って名前がころころ変わる川なんですね。しかも、普通はピークからスタートするのに、筑後川って、どうも高原起点らしいです。

実は、山も沢もする気はなく、一応沢靴は持っていましたが、温泉に入るのが主目的で、その合間に、散策していたら、たまたまご機嫌な沢を見つけただけなんですが…なんという癒しだったでしょう…やっぱり渓谷は癒されるな~って思いました。

登山ウエアすら着ておらず、フツーの町の短パン&ノースリーブ&足元クロックス。完全に観光客です…(汗)

この姿で久住を登っていたら、正統派山やさんに ”ぬわにぉ~!許せん!!ザックはどこだ?!”と聞かれるに違いない…ので、さっさと小一時間でピークハントして降りてきましたが…。朝露で靴が濡れた以外は何も問題なし…。クロックスってフリクションいいので、けっこうどこでも登れますよね… しかも、沢に入るのも、沢靴の次に良い選択がクロックスのような気がする。



 前日はこーんな夕日の大パノラマを独り占めで堪能しました。

車中泊から、山頂まで少しのところです。

台風が来ているので、遠くの雲は雷雲で光っており、かなり目が離せない感じでした…すごく楽しかった!!

一人ですごいすごい!と思っていました…

なんでここに誰もいないの?!ここに来る私も目の付け所がすごい!(場所は秘密。混雑すると困る)
この後、お月様が出て、ヘッドランプが要らないくらい明るかったです。

その後は、そよ風が気持ちよく、テントなしでアウトドアで寝ましたが、蚊も出ないし、涼しくて快適。

月が沈んだら、満天の星空で…これは…宮崎の次くらいにきれいな夜空でした。福岡は空気汚いんで無理だろうな…町の灯も近すぎますし…

山の空気はきれいだから、アトピーの発作が起きなくてホントいいです。家に帰ったら早速くしゃみの連発でした…。ケチらず、たまには山に行かないと肺が休まらないのかも??

冷泉が沸いて、ぷくぷくしていました!のんびりしていたら、ガッツリ登山ウエアのオジサン二人組が来た…。私とエライ差でした…。

登山靴が濡れるのが嫌らしく、入らないで帰っていったので、なんだか、自然とお友達になるための登山ウエアなのにもったいないことだと思いました。



 こんな景色が堪能でき、草原っていいな~と思いました…。

自分の上には空しかなく、下には大地しかないとすごく満足…。

しかも、ここ、とっても静かでした…







みつけちゃった沢で、ちょっと遡行したり、岩登りの真似をして、痛めた膝が沢登に耐えられそうか、調べたり…

冷たくてきもちいい!

お魚釣りもせっかく覚えたのに、一緒にやる人がいなくてやっていないのですが・・・

うーん… 

気分が良くなったので、また適当な沢を見つけて、遡行しようかな~





これは沢ではないですが、八面山の滝行の滝の手前…

これくらい水流があるときに滝に打たれたらどうなるのか… この日、試せばよかったかな~

ああ~水と戯れたい!










3/07/2019

沢登りの良い教科書がない!!

■ 沢の新人さん

久しぶりの投稿です☆

今日は例会で会って、沢登りに興味がある年上の新人さんと沢の座学講習会をした。

というのも、今日はなんと雷&暴風雨の日(汗)。山に行く予定だったんだけどな~。

東京方面では、秀山荘などが沢登りの説明会をしているが…、そういうことでもないと、沢は入門しづらいのが実情だ。

沢登りアドバイス

沢登りの良き教科書がないかな?と家の書棚を、がさごそと探したが…

岩崎元郎師匠の、『沢登りの本』しかなく、ロープワークや、沢装備の説明が貧弱…。うーむ。

確か、ヤマケイ登山ガイド『沢登り』というのがあったと思うが‥いったん分かるようになると、あんまり見返す必要がない(笑)。

というのが沢の入門書が出ていない理由ではないかと思われる…。一応、この記事の下のほうに沢登りで読むべき本をまとめておいた。東京ならトマの会があるよなぁ。あれは初歩的なルート集とセットになっていて素晴らしい本だった。

今日は、

・岩崎元郎著『沢登りの本』
・堤信夫著『全図解レスキューテクニック』

を貸し出した。後者は、”全図解” ”レスキューテクニック”という仰々しい名前よりも、ハイキングレベルで出てくるレスキューに必要な知識…シットハーネスとか…が出てくる。

私も登山からアルパインへ進むあたりで、この本を目を皿のようにして読んだ。チェストハーネスの作り方とかテープ結びを覚えた。ところが、すぐに本物のハーネスを使うような山しかしなくなり、ナイロンスリングでシットハーネスを作るようなタイプの山に、とんと縁がなくなってしまった(笑)。でも、一般登山しかしない人がいきなり岩装備を一式そろえるというのは、よほど視野が広くないとできないと思う。

大体、一般登山の人は、岩登り=死、という先入観があり、それを解除するには、周囲に岩登りをやっている人がいて、「なんだか私にもできそうなんだけど!」と思わないといけないんではないかと思うからだ。先入観や固定観念を覆す必要がある。

というわけで、通るべき道を通ってもらうことにし、今回はシットハーネスと環付きビナを購入してもらうことになった。

★簡易ハーネス用ギア
・幅広ナイロンスリング120cm
・ツイストロックの安全環付きHMSカラビナ(マムート?)

買って無駄にならない選択(笑)。ナイロンスリングは、細幅もあるが、シットハーネスにするなら、太くないと痛い。ナイロンスリングは、この一本以上買わないように、と忠告しておいた。ナイロンは水を吸って重くなるので、結局ダイニーマばかりになってしまうからだ。

HMS型のロッキングゲート式カラビナは、締め忘れを防ぐ。沢用でツイストゲートが高いけれど、おすすめだ。これは末永く使えるので、初期投資しても大丈夫。

■靴とヘルメット

沢ではヘルメットは当然被る。上からラクが落ちてくるのと、滑で滑っても地盤が岩なので、頭を打つことがある。

沢靴は、フエルトvsラバーソールだが、図式は結構簡単。

 ラバーソール=花崗岩
 フエルト=それ以外、低標高、コケっぽい沢

以上終わり。

■ 足こしらえ

その他、足回りは、靴下にネオプレン。すねあてにネオプレン。そして、下山に、鋲付き地下足袋(ワークマン)。

すべてワークマンで購入できる。雨具も汚れるのでワークマンで問題ない。

■パッキングと地図の準備

パッキングは、当然だが、防水処理。余談だが、横にデブのキスリング型ザックは、枝にひっかかって、沢に向かない。縦型シンプルをお勧めしておいた。

地図も磁北線を引き、防水袋に入れる。磁北線に感動してもらえた。なるほど磁北線、北が北ではないというか、6.20度西に傾いていることを教えたら、喜んでもらえた(笑)。
らなかったのか~と(笑)。

地図周りは、これだけでも、講習会になる内容なので、国土地理院の地図を買わなくても、ヤマレコで印刷できるよ、でお茶を濁す(笑)。

コンパスの使い方は、それはそれで、一日仕事だからだ。

私的には、最初のころは、沢用のパッキングがなかなか上手く行かないで、中身のパンとか、おにぎりを濡らして嫌だったんだよなぁ。

あと帰りのウエア…、沢って臭いので…着替えたいけど、着替えを持っていくと、濡らさないようにしないといけなくなるし…。結局、臭いまま帰るってことになったんだが(笑)。車の陰でこっそり着替えるのを覚えた(笑)。

■ 例題:長尾川

長尾川が初心者向きだろうと教わっていたので、長尾沢を例題に、水線と尾根を書き込んでもらい、入渓から、シナリオを想起した。

長尾川トポ
ムーブの記録

標高100m上がると、左岸から枝沢の流入があって…つぎは尾根で、とか、そういうの。

これがないと間違って隣の沢に入っても、気がつかなかったりもするんだよなぁ(笑)。

どのくらいで急になるとか、詰めは一個間違えるとコルに出るはずだとか…大体、地形を想像していけば、シナリオと違う場合に、間違いに気がつきやすい。

この辺は間違いを内包しながら進むということさえできていれば、間違いを犯さないことは、そう重要なことではない。が、そんなことは初心者時代には分からない。間違ったらいけない!!と固く思っているケースが多いので、間違ってもいいのだ、と分かること…がミソ。

これが予習できて満足した。

あとは下山の選定。できたら、林道歩きは避けたいものだ。

尾根は谷の両側にあるのが普通なので、どっちを選んでもいいのだが、まぁ、合理的なラインというものがある。

■ ロープワーク

雨でどこにも行けなかったので、マンションの外廊下で講習(笑)。誰も通りがからなくて良かった~。それでも、すっごく寒かった…。

階段5段くらいを使うのだが、つまり緩傾斜だが、これってどうなのでしょうね?いや~初めて懸垂する人というのは、ロープに体重を預けるだけが、怖いのです。

やっぱり恐る恐る、されていました。階段なので、立てるのですが、ロープに体を預けるというのが…。そもそもロープへの信頼が生まれていないので、ロープに体重預けられない。やっぱりなぁ。予想通りです。

・ムンターでの懸垂
・8環での懸垂
・ATCでの懸垂
・ルベルソ4での懸垂

肩がらみ、腰がらみは見せるだけにしておきました。現実的でないからです。

フィックスロープの通過も行いましたが、これについては、まぁ、触り程度。フィックスのほうが実はトラバースなので怖いことがあるのですが、初心者の間は、トラバースが怖いことは分かっていないので(笑)、言わないでおきました。

でも、実はトラバースで落ちたら助けられないですよね。

■ ルート集と山の本

ルート集は九州では、『九州の沢と源流』が有名だが、もう古書になっており、ネット検索全盛の今日、目次以外要らないのではないかと思われ…(笑)。

北アの沢のルートガイドの奥付をコピーして渡し、沢の記号を覚えてもらうことにした。遡行図を書けなくても、遡行図の意味がわかるようではないと。

沢登りWiki

山の本は、『俺は沢やだ!』が受けていた(笑)。成瀬さん、この本以外に、普通に沢の初心者向け教科書的なものを書いてほしい。

というか秀山荘あたりが適当なホームページにそうした情報を掲載してくれると助かるのだが…。

沢登りと言っても、やっぱり一応人の命がかかるわけで、無資格者が言うよりも、ここは権威が必要なところ。

■ 安全対策

沢の安全対策と言えば、

 ・メンバーが3名以上であること
 ・携帯が入ること

これは、藪山と同じである。

藪山 = 一般登山者に合わない = 誰にも発見してもらえない = 怪我できない

である。ので、携帯が入る沢に一人沢の時は限る。なにしろ、足を捻挫するくらいは、別に傾斜がなくても、石ころが転んだくらいで可能なのであるから。

■ 虫

最初に見せたのが、蚊取り線香。ヒル対策はネオプレン脛あて&ストッキング?

とにかく虫と仲がよいのが、沢。特に温かい季節。実は、藪漕ぎは冬がシーズンで、沢は夏がシーズン。暑い夏に沢の涼しさは本当に癒される。

■ ホームベースの沢

とりあえず、休みが核心になりそうということで、私の伝丈沢のようなホームベースの沢を持つことを提案。春夏秋冬、通うと四季折々の表情が分かる。

伝丈沢(金石沢)は、沢もしたし、アイスもしたし、読図の山もしたし、ツエルト泊で楽しかった。焚火もこしらえた。今見たら、まさに山を遊びつくせ!だなぁ(笑)。

伝丈沢1
伝丈沢2
伝丈沢3
伝丈沢4
板敷渓谷 奥昇仙峡の沢
金石沢 アイス 金石沢は伝丈沢の隣
金峰山研究 金峰山は伝丈沢が突き上げるピーク
八幡尾根 伝丈沢の隣の尾根
黒平ルート 金峰山へ至る廃道
近所のクライミング 一杯

とりあえず、彼女は沢はまだ行ったことがないので、沢とのお見合い、が課題だ。

行ってみて、やっぱり沢嫌い、ということにはならないだろうと思ったけれど、これが本当に沢に適性がない人もいるんだよなー。

まぁ基本的には、彼女はとっても楽しそうで、沢どころか、色々な山に適性がありそうだった。

でもやっぱり、初めての懸垂下降をしたばかりの人を、25m懸垂でスタートする、野北に連れて行くのはないなーと思ったのだった。

■ 本のリスト


7/15/2017

ニュージーランドの沢のこと

■海外遡行同人の集会

 今年は2年ぶりに海外遡行同人の集会に参加してきた。

一つには、ニュージーランドの沢に興味があった、ということがあった。私は以前、ウェリントンに長期出張の機会があった。

最初の職場であったロボット事業部が事業廃止になり、ソフトウェアの師匠前川さんに誘われて、サンヨーに移った時、日本のiモードは、まだ世界的にみると進んでおり、ニュージーランドの電話会社に日本の携帯電話をローカライズするというのが、私の仕事だった。


私は英語ができるため、まとめ役のほう。日本から指示をもらい、日本人および海外の臨時雇用エンジニアたちに仕事を振る担当。このようなポジションは、現地側のパイプということで、時差もあり、一時も休まる暇がなかった。一か月いて、休みは2日間。そして、一日の労働時間は16時間。寝ている時間とトイレお風呂以外は全部仕事していた。

しかし、労働した時間分、給与が支払われるだけマシなようであり、日本から連れて行った臨時雇用のエンジニアの人たちは、二重派遣、三重派遣の犠牲者の人たちで、非常に少ない手取りで働かされていたようだ。私が思うには、請け負った会社は人材募集の場所を間違えていたと思う。まったく何も分かっていない人たちが主で、使えない。

ので、現地で雇ったエンジニアたち…主にインド系の移民の人たち…との知識差が大きすぎた。

この出張期間中、30日間宿泊したのはインターコンチネンタルホテルで、取引先が用意してくれた。ほぼ毎日、15分の通勤途中カフェでテイクアウトのコーヒーをピックアップし、波止場に立ち寄って海を見て、徒歩で出勤した。

ニュージーランドは、他の欧米諸国と同じで、勤労価値観がはっきりしており、仕事のための仕事はしないし、17時を3分でも超えると、電話が鳴っても出ない。18時には、街中であるはずなのにスーパーも締ってしまう。

私は例によって、現地で何でも買えばいいやと思い、身軽で出かけたので、店の閉店時間が早いのには困ってしまった。

この出張で、ニュージーランドの海に韓国人の現地エンジニアに連れ出してもらった。美しい海で感動した。

日本ではアワビと言えば高級食材だが、向こうでは食べないので、アジア人がここぞとばかりに取っていたようだ。

また、毎日の通勤で使う、波止場があったところに、今思えば、非常に大きなリード壁があった。

それを眺めていたら、「登ってみる?」と言われたのだが、私は当時登山もしなければ、アウトドア派でもなく、速攻でNo!と言ったのだった。

ただ、驚いてNoと即座に反応しただけなのだが、少し待って色々と聞いてみて判断しても良かったなという思いは、今でもある。

当時は、今あるコミュニケーションスキルはなかったのだ。ただ、あの時はあの時で良いのだろう。あの時、クライミングのタネは撒かれたのだった。

さて、その長期出張中の、二日間しかない貴重な休暇に、私はその波止場から出ている定期フェリーに乗ってみることにしたのである。

試しに…という程度であり、特に何かを期待していたわけではない。ともかく、貴重な休暇であるから、常に仕事の指示を求めてくる部下や、自分でなんとかできるくせに英語を通訳しろと、めんどくさい同僚たちを離れ、一人でのんびりできたら、どこでもよかったのであった。

日本の人は海外では非常にめんどくさい、手がかかる客である。愚痴だが。

で、そのフェリーでミルフォードサウンドへ行ったのであった。フェリーは例にもれず、羊満タンだった。

ミルフォードサウンドは、すっかり霧に覆われ、グレーの水面と霧以外は、何も見えなかったし、現地に着いてから、お魚釣りのツアーに参加したのだが、結局海が荒れてお魚釣りは無理と言うことで、お魚釣りはせず、ただ、小型船舶に載って、湾内をクルーズしただけだ。湾内はとても静かで霧で何も見えないが、見えたら、さぞよいだろうと思われた。

別に特定の目的がない旅だったので、お魚釣りができなかったことも、実はどうでもよく、その辺をウロウロしたかっただけであったし、実際、荒れた海の上を大きく揺られながら、霧の中を進む小舟でだいぶ癒された。

同乗者に、典型的なアウトドアウエアに身を固めた女性がおり、彼女はミルフォードトラックを歩くのだと言って、大きなバックパックを背負って降りて行った。

その姿がなんとなく羨ましく見えた、というのが、元の元をただせば、小さな種がまかれたとすれば…ということだが、私のアウトドアへの傾倒の始まりであったかもしれない。

私にとっては、ビジネススーツの世界から、アウトドアの世界は遠くかけ離れて見えた。

まぁ、そういうわけで、ミルフォードトラックは、行ってもいいな~というリストの中に入っているのである。

ただ、いくら世界で一番美しい散歩道でも、ただ歩くだけではタノシクナイかもしれないなと、最近では考えてしまい…、沢でも遡行したらどうかな、と思ったのが一点あった。

ニュージーランドには、高い山はなく、マウントクックがせいぜいであり、現代ではエベレストを筆頭として、すべからく高所登山と言うのは、商業登山化されており、お金を払って登ってほしいというビジネス側の意欲が見える。ので、当然ぜんぜん、そそられない。なんで、自分で歩けるところにお金を払って、連れて行ってもらわなくてはならないのだ!?ってわけだ。

…ということなので、ニュージーランドの沢の話が聞きたかったのだが、それは聞き逃してしまったのだった。成瀬さんは今回欠席だったため。



登山の世界で、海外といえば、昔は高所登山だけだったようだ。今は、登攀では、多くの人が海外へ行っている。友人の最近インディアンクリークへ行ってきたそうだ。

国外の岩場に行くには、私はまだもう少し登攀力が必要だが、あんまりフリーへ傾注したいとも思っていない。

そもそも、フリーはどちらかというと、老後の楽しみで、体力がある今しか楽しめない、雪の山、アルパインの登山を楽しむべきだ、と思う。





5/05/2016

青笹尾根 復習



 ■ 青笹尾根

今日は夫と青笹尾根へ♪

青笹尾根はナメラ沢の下降路として知られている。

去年は3回も通った。

初回のナメラ沢からの下降
2回目の峠沢からの下降。
3回目の大荒川谷の下降

登りで使ったことがない。ので、今回初めて登りで使う・・・。

青笹尾根は、西破風山(2317.7m)に突き上げる尾根だが、末端が4叉に別れていて、一番顕著なラインは、鶏冠大橋の途中からスタートしている。





















橋の途中の石段でスタート。

尾根は3分の1ほどが防火帯になっているので、下から見ても良く尾根が分かる。バリカンでかられたみたいになっているからだ。

ここは、わらび畑になっているので、に来よう♪と思っていた。

防火林の片側はカラマツの植林、反対側はダケカンバの森になっている。




 でも、登り出してみると、あの盛大だったわらび畑はどこへ?という感じ・・・

だいぶ標高をあげないと出てこなかったわらび・・・

でも、出てきだしたら、そこかしこがわらびだらけ。




カラマツの植林の下には、が咲いていた。

ここの防火林はとても雰囲気が良い。開けた部分へ枝を伸ばしたダケカンバの枝が、低く垂れさがって、まるで外国の牧草地のような感じ。

それに開けていて雪があれば、スキーができそうな感じ。

帰りに蕨を取るが、私一人しか食べそうにないので控えめに採取。

 大荒川谷の下りで、時間が切れてしまい、地図読みする前にブラックアウトしてしまった・・・

その時、コンパスでストレートウォークして、この防火帯の上部の末端にたどり着いたときは、ホッとした。



この辺りは、ふきの葉のような形の葉の植物がいっぱいあった。

食べれるのだろうか?

それとも、鹿も食べない毒草なのだろうか?

 あのブラックアウトの夜、この三角点を見つけたときのうれしかったこと!

今では良き思い出だが、あのときはホントにマジヤバいと思った。

もうワンビバークかな・・・と。

地図読みの山でブラックアウトすると、即ピンチ。

実感した。

あの時の現場検証、というのも今回の一つの目的だ。

検証の結果、ブラックアウトした地点から、ルート復帰した地点までは徒歩3分程度だった。

3分のところを、ブラックアウトでリンデワンデリングして、1時間半、さまよったことになる(笑)。
 ギンリョウソウ。

このひとつしか見なかった。

下はスミレのシーズンで、スミレだらけ。

スミレも種類が多いが、そう多品種ではなかった。
 次の三角点。

登りだし、ここは境界線マークも豊富で、なおかつピンクテープもうざいほど整備されているのを知っており、私は4回目の尾根なので、読図は夫に任せて行った。

・・・ら、山なのに面白くない(汗)。

登るだけだしなーと今回は、ペットボトルの水2リットルに、サーモスのお湯1リットルと豊富に水を持ってあがったが、ザックが軽くてトレーニングにもならない(汗)。

しかも、夫が歩くのが早くて追いつけない。

夫は下りでお疲れになったようで、車では眠いというし、帰ったら早々にベッドに入ってしまったが、「やっぱり眠くないみたい」と言って出てきてしまった。

やっぱり登り4時間程度の尾根では、夫にとっても、簡単すぎるのでは?

彼の思い込みが山を大変だ・・・と思わせているのではないかと思ったりする・・・

詳しく聞くと膝が痛いそうで、大腿四頭筋が弱っているサイン・・・

やっぱり運動不足みたいだ。

 地図にはない三角点。

これが出てきたら、いよいよ終盤。


 尾根は広くなったり、狭くなったり、を繰り返しながら、屈曲して山頂へ続く。

ここは、縞枯れ現象に似た、しらびその倒木エリア。

歩きづらい。

今日は、朝方風が強かったが、山に入ると木々が風を遮ってくれた。

振り返ると富士山がご立派。

風が強い日は、空が澄んでいる。
 岩塊斜面が出てきたら、もう山頂は近い。

前にここを降りたとき、下降点が分からなかったのに、ここへ出て、しかも、この岩塊斜面から抜け出す場所も不明だったので、適当に降りたら、すっごく楽しかった。

今日は、登りなので、どこを歩くかも、明瞭で、テープに導かれての山。

タノシクナイ・・・(汗)。

でも、この石たち、用心しないと動きます。

雪の時にここにきて、穴にハマったら大変だろうなぁ。

今日は、岩の上はぽかぽか温かい。

今日は本当に良い登山日和だ。

一般ルートと違って踏まれていない尾根の地面はとても柔らかく、障害物が多い以外はとても歩きやすい。
 青笹尾根全貌。

これを下から登ってきたんですよ~

人間も、結構やるじゃないですかね?

いや~自分が登ってきた尾根を見るのは、気分がいいものですな!


 ピンクテープに導かれ、あっけなく、縦走路に出てしまう。

ピンクテープがなければ、もっと面白い山ができるのに・・・。

ランチのコンビニおにぎりは、11時の休憩で消費してしまったので、山頂では、昨日の夜焼いたオートミールクッキーを食べる。

12:06 山頂。 

半までぶらぶらしようとするが、山頂にはでっかいハエがいて、早々に退散し、岩塊斜面の岩の上で休憩にする。

山頂は思い出深い。

大荒川谷の遡行の後、一本詰めを間違えて、激藪漕ぎとなってしまい、標高100mを上がるのに1時間もかかったせいで、ピークアウトは16時だった(汗)。

つまりこの場所に16時。本気で、西破風山避難小屋にもう一泊かと思った。

でも、リーダーが、2時間半の尾根というので、下り始めたが・・・。

私自身は、2時間半の尾根とは思えなかった・・・なにしろ、登りでも、4-5時間の尾根と思っていたから・・・

案の定、18:30でブラックアウトし、その後1時間半ほど山中をさまよい、再度ルートを発見した時は、20時だった・・・下山は21時。 

■ 靴

めったにはかなくなってしまった軽登山靴。アルパインをスタートすると使わなくなるものの一つのような気がする。

岩へ行くときはアプローチシューズだし・・・、沢の下山は地下足袋だし・・・、本チャンへ行くときもアプローチシューズだったりして、軽登山靴の出番がだいぶ減ってしまった。

縦走の時はとてもお世話になるのに。

一回ソールを交換しているが、アッパーも破れてきているので、この靴は今回でお終いだろう。

良く遊んだなぁ。また買い替えるとしても、これを買う気でいるが・・・

出番的には、ファイブテンのキャンプ4のほうが多い。

でも足首が固定されている靴は安心感がある。


下降点
 さて、ここが4回目にして、今回初めて発見した、正規の?(笑)下降点だ。

一度登りに使わないと、絶対に発見できない、じみーで、何も目印がないと思える下降点。

西破風山ピークは東西に長いピークだが、その東の端からスタートする。

どこから入っても、岩塊斜面にたどり着けば、OK。

でも、初回は、岩塊斜面の出口がわからなかったんだったっけなー。

どこを歩いても、読図しながら歩けばOK!
 夫とまったり休憩。

絶対誰も来ない今日の青笹尾根。

なんで、こんないいところなのに、誰も登らないんだろう?

でも、岩の上はこの時期が一番最後だな~。

これ以上季節が進んで暑いと、やってられないだろう。

青笹尾根の登山適期は4,5月だな~。

石楠花も、もう葉を広げていたので、石楠花系の藪尾根も、今の時期でお終いだろうと思う。

藪山は夏は暑い。夏は沢をしましょう。

でも、沢も尾根を下らないといけないんだけど。

後は下るだけだが、12:30出発で、下山は16:00だった。登り4h、下り3.5hの尾根。

大抵の尾根は登りの半分で下れるものだが、青笹尾根はそうもいかない。

つまり、登りのほうが簡単。下りも結構時間が必要。

なのは、尾根が屈曲するので、ルートファインディングが必要だから。
まだ笹が青くない青笹尾根

広いところは迷いやすい 鹿道多数

下ればナメラ沢

この写真はめったにないでしょう 東端の尾根の末端 

徒渉して終わり
帰りは、登った尾根とは二つ隣の尾根を降りて、駐車場へ直帰する。

前にも、似たようなことをしたが、その隣を今回下りた。

夫が下りの尾根の歩きで、及び腰に。

彼は未知を楽しいとは思わないタイプかもしれない。

読図は得意で現在地の特定など、いつも的確なのになぁ。

急な尾根にビビりが入っていて、それもあって、だいぶ時間がかかった。

まぁ慣れもある。沢をしていると急な尾根の下りには慣れる。

立木を握りながら降りて、末端に来たらルンゼに避ける。

今回も、地図には崖マークがあったがうまいこと避けて、沢に降りれた。

後は徒渉だが、徒渉点を見つけるのにしばらくかかった。

でも、浅いところで靴を脱いで渡り、すぐ上に駐車場。

帰りは鶏冠大橋を歩かずに済んだ♪

4/30/2016

日川 曲り沢

■データ

時間: 集合8:15 入渓9時半 稜線13:00  
     下山開始13:30、下山15:15
人数: 3名 (女性のみ)

■ 経緯

さわやか~
曲り沢は、初めての自前沢ズミ沢の下山路に挙げられている沢だ。一度、登山口を確認しておきたかったが、一緒に行く人がいなかった。

運よく、曲り沢を登路に使って小金沢連嶺を縦走する人の計画に乗せてもらい、日帰りで曲り沢に行ってきた。

下降に使うくらいだから、おそらく登りは大したことがないだろう・・・と思ってはいたが一応ヘルメット、ハーネス、ロープ、スリングその他は用意。

朝、家を出ると、素晴らしい晴れだった。昨日は風が強く、この時期にしては気温が低かったので、シーズン初めの沢は、今日のような日の方がいいに違いない。

早起きしすぎたので、朝食はコンビニで済ませることにして早めに出る。ガソリンがギリギリだが、往復くらいは持つだろうと、ずぼらしている。入れようと思うが、コンビニに寄ると財布に1000円しかなく、ランチを仕入れたら、それが500円になってしまったのだった(笑)。まぁ


近所だから大丈夫だろう。

今日は同行者を乗せて登山口まで行く役目がある。

■ 曲り沢

待ち合わせの道の駅甲斐大和では、なんと沢仲間にばったりと出くわす。朝の7時半なのに!しばらく立ち話。これは、奇遇とはいえ、引き合わされたとしか思えないなぁ!

互いに近況を報告し合う・・・彼はオオルリ会という会に入ったのだそうだ。早く着きすぎたので、ちょうど良い時間つぶしだった。

初顔合わせのメンバーが来た。ちょっと緊張の対面・・・。

何でしょうこれ?
車を乗り合わせて、入渓点まで、えんやこーら、なのだが、どうも林道がダートになってきたので、舗装路のところまで、とし、あとは歩くことにする。

車を降りると、素晴らしい山日和だった。初夏のさわやかな緑と空の青。みずみずしい若葉の間から漏れる日の光は優しく、山が微笑んでいるかのようだ。

同行者2名は一泊なので装備が重そうだが、私は日帰りなのでロープを入れても25Lの日帰りザックで済んでしまった。ラクラクの沢。

結局、ハーネスは要らないだろうとおいて出るが、ヘルメットはつけた。沢靴は私は履いて出ることにする。この靴は今日が最後であとはフエルトを張り替えないといけない。同沢下降の予定だし、下山用の靴はいらないだろうと踏んだ。

■ また一からデスカ・・・

ここかな~という入渓点で靴を替え、9:30入渓する。

入渓して、まず気が付いたことは、また沢の歩き方を忘れていること。ふらふらと危なっかしい・・・。うーん、ここ、歩くだけの沢なんですけど!それでもバランスが難しいな~。”また一からですか感”がある。これは伝丈沢くらい一人で行って来なくては・・・。

脳内のギアがフリークライミングモードに入ってしまっているらしい・・・沢モードに切り替わらない。

丸と三角の岩 新しい・・・(汗)
ゴーロがやたらめんどくさい。小滝もステミング、面倒だな~と言う感じ。微妙なスタンス立ちこみのほうがなんだかヤル気が出てしまう・・・完全、歩きを忘れてしまっていてヤバい。

とはいえ、そこはウォーターウォーキングな沢。小滝や小さな滑を越え、ゆっくり歩いても12:40で最後の二股に来てしまった。

大きな三角の岩やその前に鎮座する卵型の岩で写真を撮ったりして、贅沢に時間を使っても、13:00には最後の詰めを終わって、稜線に出てしまった。

楽しい仲間がいるというのもあるが、沢はあっという間だな~。

まったり30分ほど稜線で休憩して、同行者らと別れ、日帰りの私は下山路を取る。

■ 同沢下降 → 下山道利用

ガイドブックによると、3:40の沢だったし、二股で別れて、同沢下降、ということにしていた。

しかし、以外に安直に稜線に出てしまったので、同じ道を戻る気がせず、とりあえず地形図にある、曲り沢への下降路を取ることにする。

一般ルートだし~と気分よく(油断して?)縦走路を歩く。地形図によると、左手に道標が見えてくるはずだ。ところが、道標が見えたところで、下降を始めると、なんか違う・・・。 

1392は地形図に名前の記載がないピーク
地形的に違う気がする。

しかも、道標には

「崩落の為通れません」

と書いてある。

どれどれ・・・と地図を見ると、思っていた道とも、どうも違うようだ。

GPSを確認すると、下降点を過ぎて行き過ぎていた(汗)。

あれ~ということで、下降点まで戻る。

登り返しは疲れるなぁ。

下降点へ着くも、しかし、廃道のようで、下降点が非常に不明瞭・・・というか、”ない”。

なので、道を探すのは、めんどくさくなり、地図読みで降りることにする。見たところ危険そうではない。

そもそも下降路は、コルからスタートして、蛇行してつけられている登山道のようだった。そんなの、踏み跡がなければ歩けないでしょ。

山の基本は尾根でしょ!と、尾根を拾って下り始めると、すぐに下降路は明瞭になった。尾根は、はっきりしていて降りやすい。まぁ、適当に降りていますが。

本来の?下降路(すでに廃道らしいが)とは、違うが、このまま進むと、合流するということで、そのまま進む。

隣の尾根に載っているのだが、この尾根から見る限り、廃道になっているあたりは崩落地形で、なんだかあぶなそう。旧道に固執しない方がいいんでは?

幸せ~
今いる尾根は、結構しっかりした顕著な尾根で、進路は明快なのだが・・・沢靴が滑る・・・。

今回は同沢下降ということにしていたので、地下足袋を持たないで出てしまったのだ。

落ち葉が滑るので、こんな道だったら、地下足袋をだったなと思う・・・が仕方ない。

転ぶので、とりあえず、仕舞ってしまった軍手とストックを出して、用心深く降りる。

もう同行者らとは別れてしまったので、今遭難したら困るんだよな~と思う。

3度尾根の分岐があり、それらは全部左を取る。

右を取ってしまうと、沢に戻りやすいが歩く量が増えてしまうからだ。それでも、尾根が滑って悪いので、なんどか、なだらかな沢地形を見せている枝沢に降りたい誘惑に駆られる・・・尾根の末端は急だしな。沢は落ちる心配がない。

結局、エンレイソウの群落が見えたところで、水線も近いのだろうと誘惑に負けて枝沢に降りたら、ビンゴ。

尾根の末端は岩が出て、下りれない急斜面になっていた。
ここまで行くと行きすぎ

どうも古い登山道らしく、朽ちかけた橋が渡してあった。ありがたく使わせてもらったが、だいぶ用心して通った。本来は沢に降りたほうが安全かもしれない。何しろ、沢ならそこよりさらに下に落ちるということはないのだし。

後は本流に合流。

合流すると、登っている時は目立たなかった古い登山道があちこちに見えた。

ここはきっと、昔は濡れずに通ることができた登山道だったのだろう。

しかし、一か所ナメの下りではうーんと考えてしまった。右岸を行くとなだらかだったが、大きな岩盤の上らしくて、腐った落ち葉が滑って、堅い岩の上の落ち葉がぬるぬるしている。左岸は切り立っている。結局滝芯が一番良さそうだが、そこは滑の段になっているから下りはちょっと使いたくない。結局、滝の際を行ったが、そこは登った時は濡れなかったところだが、下りでは膝くらいの淵に足を浸すことになった。

まぁとは言ってもひざ下なんだが(^^)。

後は、右、左の旧登山道を拾いながら降りて、15時15分ごろ下山完了。

ここから下降するルートは見当たらず
入渓が9:30、トップアプト13:00、下山開始13:30、終了15:15だから、登り3時間半、下り1時間45分の沢だったことになる。





少し戻って下降点を見つけたところ

ハルリンドウかな?


廃道らしい 沢と並走している

下にパイプがある橋が入渓点

林道はダート化している


■ 反省

反省点は、下降点を見逃したことだ。今回は読図が必要になるとは思っていなかったので下降路は大して考えないで行った。

ので、縦走路に出ている標識を信頼してしまっていた。たぶん、探せば廃道として出ているのだろう。
尾根を拾って沢に戻りました




まぁ2万5千の地図を見ればいいだけなのだから、いいと言えばいいのだが、一般ルートから尾根に入る場合は結構見落としがあるのが不安な点だ。

飽くまで地形を見るべきなのだが、一般ルートに入ると道そのものを信頼して見てしまう。気が付いたらとんでもないところに連れて行かれた、ということにならないように、地形を読むことに脇を締めなくては・・・

また、いつも遡行図を地形図に書き写していくのだが、入渓点を間違って想定していたので、自分が書き入れた遡行記号は、すこしづつ位置がずれていた。

ちょっと違う場合もあるので、あまり自分の書き込みを信頼しないようにしないといけない。

今回は沢ではなくて、下山の読図が核心になった山だった。

■ まとめ

・恵徳寺付近に駐車スペースあり
・林道は終点がダート化している

・登り3時間半 下り2時間

・曲り沢には廃道があるためラクラク下山

・地図読みしない(できない)と、既存ルート依存になり、安全な下降路が選べないので、危ないかもしれない

・同沢下降=地図読み不要

・ヒトリシズカ、ハシリドコロ、エンレイソウ、その他を見た 名の分からない花1つ