6/30/2015

三つ道具ってなあに?

■ 三ツ道具、必携?!

最近、行きたい沢を探すのに、登山大系などを読んでいると・・・

   易しいが三ツ道具は必携

と書いてあること多数・・・。三つ道具って何だったっけ???と思い、調べた。

   ハーケン、カラビナ、ハンマー

のことでした。こちらのサイトに大変詳しい解説がありました♪

以下、http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Asagao/1031/page010.htmlより、引用抜粋。 

■ 解説の要点

・”三ツ道具”は、もはや死語 
・ハーケンに頼らない=フリー的=クリーンクライミング
・登攀の基本
・自分を守る技術
・実践=上達 =休憩時間に打つ練習

■ 使用法 


・軟鉄製=使い捨てタイプ 軟らかい岩向き
・硬鉄製=使い回しタイプ 堅い岩向き

・打ち方のポイントは

  アゴを密着させること

・最後まで打ち込めないときは、タイオフ。


■ 必要数

・パーティに2セット必要 (リード用&回収用)

1)リード用
・滝上に確実な支点があるとは限らない 

・自己確保
・フォローの確保
・ルートミス時のクライムダウンや懸垂
・後続のための「お助け紐」

2)フォロー用
・フォローは回収
・確保支点工作用

私が持っているハーケンは二色あるんですが、どっちがどっちなんだろうなぁ・・・?黒と白。

■ベテランのおススメのハンマー

 ミゾーのロカ

に決まりです。

≪関連記事≫

ハンマーか?カムか?

山岳総合センターでの危急時講習


≪参考サイト≫

ロカ改造

6/27/2015

ナメラ沢・青笹尾根

■ ウォーターウォーキングのナメラ沢

ナメラ沢のナメ
ナメラ沢は易しい沢です。ホントにナメラ沢は歩くだけのウォーターウォーキング。本来は、沢初心者の1年目で行ったらよかった。

沢登りに初めて接する人におススメです。

沢登りのオーソドックスな入門の仕方は、丹沢の水無川あたりからスタートする、というものですが、それは首都圏の人の話。山梨県の人は、

 1)金石沢 下れるくらいの沢なのでピストン。
 2)伝丈沢 二股で終わりにすれば登攀なし。地図読みは、林道の保険付き。
 3)ナメラ沢 滑を歩く。フリクション
 4)ズミ沢  簡単な登攀 下りは一般道

と行くと無理がないと思います。

■ 急峻な沢が多い笛吹川流域

笛吹川流域は美しく、たくさんの沢登りに適した沢があるが、山梨の沢は、基本的に登攀要素が強い沢が多く、私の好みの沢はそう多くないかもしれない・・・。

笛吹川流域は特にそうで、ナメラ沢くらいしかないかもしれない。ナメラ沢は例外で、名前の由来なのだろう、たくさんのナメで、ほとんど登攀要素がなく、暑い夏に涼みに行きたいような場所だった。

核心部 コケました


ただナメは、滝とは言えないような、緩やかな傾斜の箇所も、陽にあたるためか、コケでぬめっていて、フリクションが効かない。転倒は要注意だ。

■ 青笹尾根

今回の反省はヘルメットを忘れて行ったこと。この沢を遡行するのに、ロープは不要だが、転んだ時のためにヘルメットは必要です。

ナメラ沢は、西破風山に突き上げる沢

そして、西破風山からは、青笹尾根という尾根が、麓の雁坂峠駐車場まで伸びている。この尾根は良い場所だった。

記録には、読図力が必要と書いてあったが、行って見ると、テープが整備されていた。(がっかり)

また登路上に恩師林の境界線マークが見える範囲で並んでいるので、読図初心者でも歩けそうだ。

青笹尾根は良い尾根です
下部は防火帯になっていてワラビ畑。青笹尾根の下部は4股になっているが、西から二つ目の尾根が鶏冠大橋のトンネル前に出る正規の登山道になっている。

が、今回はそれは使わず、駐車場にダイレクトに出たいため、その隣の尾根で下降した。

久渡沢に出ると、目の前は断崖絶壁で道路に出れそうになかったが、20~30m遡上すると並走する林道に上がれるガレ場があった。

末端は駐車場にダイレクトに降りれます
あとは林道の上が駐車場なので、ネットを乗り越えれば駐車場に戻れる。この青笹尾根は尾根としても、良い登路だったので、雁坂峠への道とセットで、また使ってみたいと思った。

≪記録≫
時間: 集合7時 駐車場7時半 沓切橋8時 入渓8時半 二股11時半、青笹尾根合流12時、駐車場15時

≪まとめ≫
・ナメラ沢は非常に滑りやすい
・ウォーターウォーキング
・青笹尾根=地図読み初級

≪関連記事≫
初の沢
沢はバリエーションルート

≪参考になる記録≫
ナメラ沢

6/23/2015

仙人集会

■ 仙人集会

海外遡行同人という会をご存知でしょうか。文字通り、海外の未踏の沢を踏破することを目的にした会で、近年は台湾の沢の開拓が顕著な踏み跡です。世界にはまだまだ未踏の地が一杯残されているそうです。

こちらの同人は、日本の沢登り界をリードしている達人揃いですので、わたしにとっては雲上の世界であることは、あらかじめ分かっていましたが、せっかく教えてもらったので、一生に一度の機会と思い、参加しました。

 山行報告者は、著書『俺は沢ヤだ!』で有名な成瀬陽一さん他です。山梨県が誇る世界のアルパインクライマー佐藤祐介さんと那智の滝に登った(そして叱られた)、お二人も山行報告されたほか、今回はゲストで、『剣沢幻視行』の著者和田城志さんも、最近のヒマラヤ地震のとき、現地におり、雪崩に遭遇して一命を取り留められた貴重な経験を話されました。

基本的にカジュアルな会でしたので、参加者は大御所以外にも、若手の学生メンバーや女性もいらっしゃいました。みなさんフレンドリーで初心者も快く受け入れられ、懐の深さを感じました。

■ 感想

今回の学びは、初登攀を目指す活動は海外の沢に場所を移し、継続的に続けられている、ということを知ったことでした。

O西さんの400mを超す大滝登攀などは、草を頼りに垂直の壁(滝)を攀じる行為でした。初登は古い記録が多いので、私は本好きなことから、古川純一さんなどの記録など初登関係の記録を少しですが読み、現代のレジャー的クライミングとは全く違う登山行為に驚いたのですが、それが現代でも同様に場所を移して進められていました。驚きです。

 『セクシー登山部』でも有名な〇城さんの報告は、ミャンマーなど南方での沢開拓ですが、46日間と長く、食料は重く、不快感との戦いで、登山における新ジャンルを開拓中?というものでした。

 和田さんの報告は、アルパインは今も昔も死のリスクを希求するものだと思いました。余談ですが、懇親会で75歳という方に「本当にしたいことは何なんや!」と詰め寄る和田さんの姿が印象的でした。真摯な生きざまという言葉が似合う和田さんです。詰め寄られている方は、往年の沢ヤとはいえ、もう75歳ですから、ちょっとお気の毒でした。万人が和田さんのようだと、社会は成り立たなくなりそうですし・・・(^^;)。

一般の人にも役立ちそうなアドバイスでは、和田さんによると、夫婦円満は登山生活充実の肝だそうです。また、社会的事情から、日本人登山家ならば、時間の自由ができ、経済的ゆとりができる、50歳から上がヒマラヤニストとしては油が乗る時期だそうです。

こちらが山行報告のリストです。かなりの部分、ネットでも読める状態になっています。

①台湾・三桟北渓・・・成瀬陽一さん
   http://blogs.yahoo.co.jp/toshizo1211/54700965.html
②タイ西部熱帯雨林46日間の沢旅・・・今月号岳人
③台湾・郡大渓~哈伊拉羅渓・・・
   http://blog.finetrack.com/?p=5539
④台湾・蛟龍瀑布・・・
   http://blogs.yahoo.co.jp/tako_1949/29945014.html
⑤ネパール ランタンリ登山と地震報告・・・和田城志さん

■ 今年は沢かな~と

私は山梨生活5年目、登山も5年目。雪と沢の仲間を求め、山岳会の門をたたきました。

以下が現在の沢歴です。

2015年6月14日 丹沢 本間沢 会山行 易しい登攀系 ヒルが核心?!
2015年6月13日 奥秩父 ナメラ沢&青笹尾根 自前 癒し系 偵察
2015年5月31日 板敷渓谷から中津森 ベテランと。登攀的だけど癒し系
2015年5月27・28日 伝丈沢 沢泊 自前 癒し系 初心者の女性と行って沢でお泊り

2015年1月28日 金石沢アイス 師匠が付き合ってくれた。沢を一個間違い、枝沢に入る。 
2015年1月11日 チョキ 自前 冬の沢リベンジ。鋲付長靴で。お日様が恋しくなり尾根に逃げた

2014年10月16日 金峰山 伝丈沢・金石沢  自前 癒し系 前穂北尾根の翌日
2014年8月24日 大菩薩 大鹿川ズミ沢 初の自前沢☆ 簡単な登攀 先輩がついてきてくれた♪
2014年6月25・26日  丹沢 沢継続 金山谷沢、檜洞沢、ユーシン沢 師匠と。ついていけなかった。
2014年6月12日   丹沢 モロクボ沢 師匠と。大増水中

2013年10月12日・13日 奥秩父 笛吹川東沢釜ノ沢東俣 沢登り講習会
2013年6月23日  御坂 芦川横沢  先輩におねだり。岩も初めてなのに登攀。死に一番近づいた沢

2012年7月22  奥多摩 海沢 ツアー 人生初の沢 泳ぐ系 紫唇でガタガタ震える沢 頭がキーンと頭痛

入会初年度の去年2014年は、純粋な沢山行は4つ。内一つは、山切れ症状の沢バージョンになり、単独でも行くと会に言ったら(ちゃんと一般登山道が並走している沢で週末です)、70歳古希の女性の先輩が同行してくれました☆感謝。

13年は2沢山行で、内一つは講習会(笛吹川東沢釜の沢)です。残りは敗退練習の沢。

12年は、そもそもどこでもいいから行かなくては、沢が好きなのかどうかも分からない!と思ったので、自然学校が主催するツアーで、沢を体験。ツアーなので、安全管理された状態で、防水パッキングの仕方から教った。

山岳会は登山学校ではないのだからと思い、アルパインについては、入会前に山岳総合センターのリーダー講習(1年のカリキュラム)で、危急時を中心に講習を受け、基本的なクライミングシステムや自分が何を分からないといけないのか程度は学んでから、山岳会に入会しました。(が、それでも岩登りを始めたのは入会後。つまり去年)

沢については、労山の講習を受けてから入会しました。これが最初に基本的なことを教わった機会でしたが、その前に本で基礎知識は入れてから行きました。

やっぱり初心者は何が分かっていないのか分かっていないので、びっくりするようなことを平気でします。私もそれに漏れず、なんと核心部で自分のアンザイレンを自分で解きました・・・ああ~死ななくて良かった。でも、火事場の馬鹿力ってすごいですね!

沢は、他のジャンルと比べ、危険も大きく、敗退技術には、読図と懸垂下降が含まれます。読図はGPSがあるからいいや!と思いがちですが、なしでやってみるとこれが面白い!ハマりそうです。

沢の場合、怪我をしても、ヘリでピックアップと言うのは難しく、日帰りでもビバークとなるケースが多いです。となると、焚火技術が要りますね~。

もろもろの点で、一般登山よりリスクが大きい点を踏まえると、基礎的なこと・・・危険が何かについての理解・・・は必要です。

その理解がない間は、墜落リスクが取れないので、登攀要素がない、歩くだけのところに行くわけですが、ただ歩くだけでも、転倒での怪我のリスクがないわけではないです。ベテランが怪我をするのは大抵は歩くだけのところです。会の沢ヤの先輩は足首を骨折した足で延々歩いて下山したそうです。

そうこう言う訳で色々と乗り越える障壁の大きい沢山行ですが、今年はすでに4つの沢山行があり、うち2山行は会で実現した山行です。(ナメラ沢、本間沢)大変、感謝しています☆ 

今年は乙女の沢、癒し系の初級の沢を頑張る予定です☆