4/30/2016

日川 曲り沢

■データ

時間: 集合8:15 入渓9時半 稜線13:00  
     下山開始13:30、下山15:15
人数: 3名 (女性のみ)

■ 経緯

さわやか~
曲り沢は、初めての自前沢ズミ沢の下山路に挙げられている沢だ。一度、登山口を確認しておきたかったが、一緒に行く人がいなかった。

運よく、曲り沢を登路に使って小金沢連嶺を縦走する人の計画に乗せてもらい、日帰りで曲り沢に行ってきた。

下降に使うくらいだから、おそらく登りは大したことがないだろう・・・と思ってはいたが一応ヘルメット、ハーネス、ロープ、スリングその他は用意。

朝、家を出ると、素晴らしい晴れだった。昨日は風が強く、この時期にしては気温が低かったので、シーズン初めの沢は、今日のような日の方がいいに違いない。

早起きしすぎたので、朝食はコンビニで済ませることにして早めに出る。ガソリンがギリギリだが、往復くらいは持つだろうと、ずぼらしている。入れようと思うが、コンビニに寄ると財布に1000円しかなく、ランチを仕入れたら、それが500円になってしまったのだった(笑)。まぁ


近所だから大丈夫だろう。

今日は同行者を乗せて登山口まで行く役目がある。

■ 曲り沢

待ち合わせの道の駅甲斐大和では、なんと沢仲間にばったりと出くわす。朝の7時半なのに!しばらく立ち話。これは、奇遇とはいえ、引き合わされたとしか思えないなぁ!

互いに近況を報告し合う・・・彼はオオルリ会という会に入ったのだそうだ。早く着きすぎたので、ちょうど良い時間つぶしだった。

初顔合わせのメンバーが来た。ちょっと緊張の対面・・・。

何でしょうこれ?
車を乗り合わせて、入渓点まで、えんやこーら、なのだが、どうも林道がダートになってきたので、舗装路のところまで、とし、あとは歩くことにする。

車を降りると、素晴らしい山日和だった。初夏のさわやかな緑と空の青。みずみずしい若葉の間から漏れる日の光は優しく、山が微笑んでいるかのようだ。

同行者2名は一泊なので装備が重そうだが、私は日帰りなのでロープを入れても25Lの日帰りザックで済んでしまった。ラクラクの沢。

結局、ハーネスは要らないだろうとおいて出るが、ヘルメットはつけた。沢靴は私は履いて出ることにする。この靴は今日が最後であとはフエルトを張り替えないといけない。同沢下降の予定だし、下山用の靴はいらないだろうと踏んだ。

■ また一からデスカ・・・

ここかな~という入渓点で靴を替え、9:30入渓する。

入渓して、まず気が付いたことは、また沢の歩き方を忘れていること。ふらふらと危なっかしい・・・。うーん、ここ、歩くだけの沢なんですけど!それでもバランスが難しいな~。”また一からですか感”がある。これは伝丈沢くらい一人で行って来なくては・・・。

脳内のギアがフリークライミングモードに入ってしまっているらしい・・・沢モードに切り替わらない。

丸と三角の岩 新しい・・・(汗)
ゴーロがやたらめんどくさい。小滝もステミング、面倒だな~と言う感じ。微妙なスタンス立ちこみのほうがなんだかヤル気が出てしまう・・・完全、歩きを忘れてしまっていてヤバい。

とはいえ、そこはウォーターウォーキングな沢。小滝や小さな滑を越え、ゆっくり歩いても12:40で最後の二股に来てしまった。

大きな三角の岩やその前に鎮座する卵型の岩で写真を撮ったりして、贅沢に時間を使っても、13:00には最後の詰めを終わって、稜線に出てしまった。

楽しい仲間がいるというのもあるが、沢はあっという間だな~。

まったり30分ほど稜線で休憩して、同行者らと別れ、日帰りの私は下山路を取る。

■ 同沢下降 → 下山道利用

ガイドブックによると、3:40の沢だったし、二股で別れて、同沢下降、ということにしていた。

しかし、以外に安直に稜線に出てしまったので、同じ道を戻る気がせず、とりあえず地形図にある、曲り沢への下降路を取ることにする。

一般ルートだし~と気分よく(油断して?)縦走路を歩く。地形図によると、左手に道標が見えてくるはずだ。ところが、道標が見えたところで、下降を始めると、なんか違う・・・。 

1392は地形図に名前の記載がないピーク
地形的に違う気がする。

しかも、道標には

「崩落の為通れません」

と書いてある。

どれどれ・・・と地図を見ると、思っていた道とも、どうも違うようだ。

GPSを確認すると、下降点を過ぎて行き過ぎていた(汗)。

あれ~ということで、下降点まで戻る。

登り返しは疲れるなぁ。

下降点へ着くも、しかし、廃道のようで、下降点が非常に不明瞭・・・というか、”ない”。

なので、道を探すのは、めんどくさくなり、地図読みで降りることにする。見たところ危険そうではない。

そもそも下降路は、コルからスタートして、蛇行してつけられている登山道のようだった。そんなの、踏み跡がなければ歩けないでしょ。

山の基本は尾根でしょ!と、尾根を拾って下り始めると、すぐに下降路は明瞭になった。尾根は、はっきりしていて降りやすい。まぁ、適当に降りていますが。

本来の?下降路(すでに廃道らしいが)とは、違うが、このまま進むと、合流するということで、そのまま進む。

隣の尾根に載っているのだが、この尾根から見る限り、廃道になっているあたりは崩落地形で、なんだかあぶなそう。旧道に固執しない方がいいんでは?

幸せ~
今いる尾根は、結構しっかりした顕著な尾根で、進路は明快なのだが・・・沢靴が滑る・・・。

今回は同沢下降ということにしていたので、地下足袋を持たないで出てしまったのだ。

落ち葉が滑るので、こんな道だったら、地下足袋をだったなと思う・・・が仕方ない。

転ぶので、とりあえず、仕舞ってしまった軍手とストックを出して、用心深く降りる。

もう同行者らとは別れてしまったので、今遭難したら困るんだよな~と思う。

3度尾根の分岐があり、それらは全部左を取る。

右を取ってしまうと、沢に戻りやすいが歩く量が増えてしまうからだ。それでも、尾根が滑って悪いので、なんどか、なだらかな沢地形を見せている枝沢に降りたい誘惑に駆られる・・・尾根の末端は急だしな。沢は落ちる心配がない。

結局、エンレイソウの群落が見えたところで、水線も近いのだろうと誘惑に負けて枝沢に降りたら、ビンゴ。

尾根の末端は岩が出て、下りれない急斜面になっていた。
ここまで行くと行きすぎ

どうも古い登山道らしく、朽ちかけた橋が渡してあった。ありがたく使わせてもらったが、だいぶ用心して通った。本来は沢に降りたほうが安全かもしれない。何しろ、沢ならそこよりさらに下に落ちるということはないのだし。

後は本流に合流。

合流すると、登っている時は目立たなかった古い登山道があちこちに見えた。

ここはきっと、昔は濡れずに通ることができた登山道だったのだろう。

しかし、一か所ナメの下りではうーんと考えてしまった。右岸を行くとなだらかだったが、大きな岩盤の上らしくて、腐った落ち葉が滑って、堅い岩の上の落ち葉がぬるぬるしている。左岸は切り立っている。結局滝芯が一番良さそうだが、そこは滑の段になっているから下りはちょっと使いたくない。結局、滝の際を行ったが、そこは登った時は濡れなかったところだが、下りでは膝くらいの淵に足を浸すことになった。

まぁとは言ってもひざ下なんだが(^^)。

後は、右、左の旧登山道を拾いながら降りて、15時15分ごろ下山完了。

ここから下降するルートは見当たらず
入渓が9:30、トップアプト13:00、下山開始13:30、終了15:15だから、登り3時間半、下り1時間45分の沢だったことになる。





少し戻って下降点を見つけたところ

ハルリンドウかな?


廃道らしい 沢と並走している

下にパイプがある橋が入渓点

林道はダート化している


■ 反省

反省点は、下降点を見逃したことだ。今回は読図が必要になるとは思っていなかったので下降路は大して考えないで行った。

ので、縦走路に出ている標識を信頼してしまっていた。たぶん、探せば廃道として出ているのだろう。
尾根を拾って沢に戻りました




まぁ2万5千の地図を見ればいいだけなのだから、いいと言えばいいのだが、一般ルートから尾根に入る場合は結構見落としがあるのが不安な点だ。

飽くまで地形を見るべきなのだが、一般ルートに入ると道そのものを信頼して見てしまう。気が付いたらとんでもないところに連れて行かれた、ということにならないように、地形を読むことに脇を締めなくては・・・

また、いつも遡行図を地形図に書き写していくのだが、入渓点を間違って想定していたので、自分が書き入れた遡行記号は、すこしづつ位置がずれていた。

ちょっと違う場合もあるので、あまり自分の書き込みを信頼しないようにしないといけない。

今回は沢ではなくて、下山の読図が核心になった山だった。

■ まとめ

・恵徳寺付近に駐車スペースあり
・林道は終点がダート化している

・登り3時間半 下り2時間

・曲り沢には廃道があるためラクラク下山

・地図読みしない(できない)と、既存ルート依存になり、安全な下降路が選べないので、危ないかもしれない

・同沢下降=地図読み不要

・ヒトリシズカ、ハシリドコロ、エンレイソウ、その他を見た 名の分からない花1つ