■ 青笹尾根
今日は夫と青笹尾根へ♪
青笹尾根はナメラ沢の下降路として知られている。
去年は3回も通った。
初回のナメラ沢からの下降。
2回目の峠沢からの下降。
3回目の大荒川谷の下降。
登りで使ったことがない。ので、今回初めて登りで使う・・・。
青笹尾根は、西破風山(2317.7m)に突き上げる尾根だが、末端が4叉に別れていて、一番顕著なラインは、鶏冠大橋の途中からスタートしている。
橋の途中の石段でスタート。
尾根は3分の1ほどが防火帯になっているので、下から見ても良く尾根が分かる。バリカンでかられたみたいになっているからだ。
ここは、わらび畑になっているので、春に来よう♪と思っていた。
防火林の片側はカラマツの植林、反対側はダケカンバの森になっている。
でも、登り出してみると、あの盛大だったわらび畑はどこへ?という感じ・・・
だいぶ標高をあげないと出てこなかったわらび・・・
でも、出てきだしたら、そこかしこがわらびだらけ。
カラマツの植林の下には、桜が咲いていた。
ここの防火林はとても雰囲気が良い。開けた部分へ枝を伸ばしたダケカンバの枝が、低く垂れさがって、まるで外国の牧草地のような感じ。
それに開けていて雪があれば、スキーができそうな感じ。
帰りに蕨を取るが、私一人しか食べそうにないので控えめに採取。
大荒川谷の下りで、時間が切れてしまい、地図読みする前にブラックアウトしてしまった・・・
その時、コンパスでストレートウォークして、この防火帯の上部の末端にたどり着いたときは、ホッとした。
この辺りは、ふきの葉のような形の葉の植物がいっぱいあった。
食べれるのだろうか?
それとも、鹿も食べない毒草なのだろうか?
あのブラックアウトの夜、この三角点を見つけたときのうれしかったこと!
今では良き思い出だが、あのときはホントにマジヤバいと思った。
もうワンビバークかな・・・と。
地図読みの山でブラックアウトすると、即ピンチ。
実感した。
あの時の現場検証、というのも今回の一つの目的だ。
検証の結果、ブラックアウトした地点から、ルート復帰した地点までは徒歩3分程度だった。
3分のところを、ブラックアウトでリンデワンデリングして、1時間半、さまよったことになる(笑)。
ギンリョウソウ。
このひとつしか見なかった。
下はスミレのシーズンで、スミレだらけ。
スミレも種類が多いが、そう多品種ではなかった。
次の三角点。
登りだし、ここは境界線マークも豊富で、なおかつピンクテープもうざいほど整備されているのを知っており、私は4回目の尾根なので、読図は夫に任せて行った。
・・・ら、山なのに面白くない(汗)。
登るだけだしなーと今回は、ペットボトルの水2リットルに、サーモスのお湯1リットルと豊富に水を持ってあがったが、ザックが軽くてトレーニングにもならない(汗)。
しかも、夫が歩くのが早くて追いつけない。
夫は下りでお疲れになったようで、車では眠いというし、帰ったら早々にベッドに入ってしまったが、「やっぱり眠くないみたい」と言って出てきてしまった。
やっぱり登り4時間程度の尾根では、夫にとっても、簡単すぎるのでは?
彼の思い込みが山を大変だ・・・と思わせているのではないかと思ったりする・・・
詳しく聞くと膝が痛いそうで、大腿四頭筋が弱っているサイン・・・
やっぱり運動不足みたいだ。
地図にはない三角点。
これが出てきたら、いよいよ終盤。
尾根は広くなったり、狭くなったり、を繰り返しながら、屈曲して山頂へ続く。
ここは、縞枯れ現象に似た、しらびその倒木エリア。
歩きづらい。
今日は、朝方風が強かったが、山に入ると木々が風を遮ってくれた。
振り返ると富士山がご立派。
風が強い日は、空が澄んでいる。
岩塊斜面が出てきたら、もう山頂は近い。
前にここを降りたとき、下降点が分からなかったのに、ここへ出て、しかも、この岩塊斜面から抜け出す場所も不明だったので、適当に降りたら、すっごく楽しかった。
今日は、登りなので、どこを歩くかも、明瞭で、テープに導かれての山。
タノシクナイ・・・(汗)。
でも、この石たち、用心しないと動きます。
雪の時にここにきて、穴にハマったら大変だろうなぁ。
今日は、岩の上はぽかぽか温かい。
今日は本当に良い登山日和だ。
一般ルートと違って踏まれていない尾根の地面はとても柔らかく、障害物が多い以外はとても歩きやすい。
青笹尾根全貌。
これを下から登ってきたんですよ~
人間も、結構やるじゃないですかね?
いや~自分が登ってきた尾根を見るのは、気分がいいものですな!
ピンクテープに導かれ、あっけなく、縦走路に出てしまう。
ピンクテープがなければ、もっと面白い山ができるのに・・・。
ランチのコンビニおにぎりは、11時の休憩で消費してしまったので、山頂では、昨日の夜焼いたオートミールクッキーを食べる。
12:06 山頂。
半までぶらぶらしようとするが、山頂にはでっかいハエがいて、早々に退散し、岩塊斜面の岩の上で休憩にする。
山頂は思い出深い。
大荒川谷の遡行の後、一本詰めを間違えて、激藪漕ぎとなってしまい、標高100mを上がるのに1時間もかかったせいで、ピークアウトは16時だった(汗)。
つまりこの場所に16時。本気で、西破風山避難小屋にもう一泊かと思った。
でも、リーダーが、2時間半の尾根というので、下り始めたが・・・。
私自身は、2時間半の尾根とは思えなかった・・・なにしろ、登りでも、4-5時間の尾根と思っていたから・・・
案の定、18:30でブラックアウトし、その後1時間半ほど山中をさまよい、再度ルートを発見した時は、20時だった・・・下山は21時。
■ 靴
めったにはかなくなってしまった軽登山靴。アルパインをスタートすると使わなくなるものの一つのような気がする。
岩へ行くときはアプローチシューズだし・・・、沢の下山は地下足袋だし・・・、本チャンへ行くときもアプローチシューズだったりして、軽登山靴の出番がだいぶ減ってしまった。
縦走の時はとてもお世話になるのに。
一回ソールを交換しているが、アッパーも破れてきているので、この靴は今回でお終いだろう。
良く遊んだなぁ。また買い替えるとしても、これを買う気でいるが・・・
出番的には、ファイブテンのキャンプ4のほうが多い。
でも足首が固定されている靴は安心感がある。
下降点 |
一度登りに使わないと、絶対に発見できない、じみーで、何も目印がないと思える下降点。
西破風山ピークは東西に長いピークだが、その東の端からスタートする。
どこから入っても、岩塊斜面にたどり着けば、OK。
でも、初回は、岩塊斜面の出口がわからなかったんだったっけなー。
どこを歩いても、読図しながら歩けばOK!
夫とまったり休憩。
絶対誰も来ない今日の青笹尾根。
なんで、こんないいところなのに、誰も登らないんだろう?
でも、岩の上はこの時期が一番最後だな~。
これ以上季節が進んで暑いと、やってられないだろう。
青笹尾根の登山適期は4,5月だな~。
石楠花も、もう葉を広げていたので、石楠花系の藪尾根も、今の時期でお終いだろうと思う。
藪山は夏は暑い。夏は沢をしましょう。
でも、沢も尾根を下らないといけないんだけど。
後は下るだけだが、12:30出発で、下山は16:00だった。登り4h、下り3.5hの尾根。
大抵の尾根は登りの半分で下れるものだが、青笹尾根はそうもいかない。
つまり、登りのほうが簡単。下りも結構時間が必要。
なのは、尾根が屈曲するので、ルートファインディングが必要だから。
まだ笹が青くない青笹尾根 |
広いところは迷いやすい 鹿道多数 |
下ればナメラ沢 |
この写真はめったにないでしょう 東端の尾根の末端 |
徒渉して終わり |
前にも、似たようなことをしたが、その隣を今回下りた。
夫が下りの尾根の歩きで、及び腰に。
彼は未知を楽しいとは思わないタイプかもしれない。
読図は得意で現在地の特定など、いつも的確なのになぁ。
急な尾根にビビりが入っていて、それもあって、だいぶ時間がかかった。
まぁ慣れもある。沢をしていると急な尾根の下りには慣れる。
立木を握りながら降りて、末端に来たらルンゼに避ける。
今回も、地図には崖マークがあったがうまいこと避けて、沢に降りれた。
後は徒渉だが、徒渉点を見つけるのにしばらくかかった。
でも、浅いところで靴を脱いで渡り、すぐ上に駐車場。
帰りは鶏冠大橋を歩かずに済んだ♪