■ 法螺貝のゴルジュ
ほら貝のゴルジュは、東沢釜の沢へ沢登りするときに通ります。
東沢釜の沢は、今では沢登りで有名であっても、一般登山者に知られることがないですが、昔は、登山道として使われていたルート。今は旧道と位置付けられ、沢登以外で使う人はほとんどいません。
ほら貝のゴルジュは、東沢釜の沢を遡行するときは、見るだけで遡行しません。
もっと上のほうで入渓するのです。なので、ほら貝のゴルジュを突破してから、東沢釜の沢を詰めて、甲武信に行く、という沢も成立はすると思うのですが、装備が全く違うので、一泊するとしても大変になりすぎるだろうな~と思いました。
知らないと、ゴルジュ突破もどの辺で切り上げたらいいかな~となるかな?
最初は、鶏冠谷出会いで始めます。このように普通の沢、というか川。
F1。左側のクラックを利用します。登攀は、5.9くらいかな?
まだフリクション信用できないし、じゃんじゃん流れているのが、安全とは感じられず、必死(笑)
でも、足を滑らせて墜ちても、ドボンするだけ。実は平気。
なのでトップはフリーソロでした。
この後、2股の滝も出てきますが、右に泳いで取り付き、簡単なクラックをがりますが、お助け紐があって良かった。
お待ちかね、ほら貝のゴルジュの中から。
ほら貝のゴルジュの中を泳いで取り付き、左側のスラブに乗り上げますが、傾斜が微妙にシビアで、乗り上げられるかどうかは、信じる力しだい。
ここは古いハーケンがあったように思います。
スラブを歩いて奥まで。
今回は、水量が多く、かなり激流です。しかも、水の流れが速いそうです。水位はそう変わらないそうでしたが、難易度があがり、何度も、ここで敗退かな?と思わさせられました。
最大の核心部です。
右のクラックにアブミを掛けます。
アブミは3つくらい欲しい感じ。
長いお助け紐が残置してありました。
今トップのクライマーがいるあたりが、怖い。
ここのクライミングは、まだまだ精進が必要そうでした。
カムでエイドすればなんとかなるかなぁ・・・。
カムのエイドは、
アメリカンエイド
と呼ばれる技術です。
セカンドは回収担当ですが、なんとかなりそうでした。
しかしトラバースなので、ビレイはあまり意味がないです。
さらに行くと、このような樋が。
ここはフリクションの悪いフエルトだと、すべってしまいます。
水量が多いのもあり、落ちると、うんとしたの淵まで流されてしまいます。
流されるだけなので死なないけど、また最初からやり直しかぁ・・・となるので、頑張る。
ここはフィックスを張るのが良いです。
ビレイしていて流されると、窒息してしまいます。
なので、フィックスにして、ロープを頼りながら、各自がフリクションを活用して登る。
一点はカム、残りは肩がらみです。
一回目は私が肩がらみしたのですが、けっこうテンションが来たので、二人目は男性に代わってもらいましたが、結構大変。
ここでは、リーダーが一人おんぶで担いで上がったのには、感心しました。
おひとり滑って墜ちてしまったのです。
一瞬ドキッとした。
必死でロープにつかまる・・・こちらも必死でロープを手繰る・・・。
わーいと泳いでいます。
泳ぐの実は苦手。
平泳ぎです。沢では平泳ぎと聞いたのです。
顔を出して泳ぐ。
モンベルのライフジャケットを買って行き良かった。
薄手のライフジャケットより、しっかりしていました。ライフジャケットはきちんと浮力があるものがおススメです。
最後はゴルジュを抜けて、河原になると終わり。
日向で冷えた体を温めます。
この日は夏日だったのに、ウエットスーツを着ていない人はガタガタと寒さに震えていました。
私は、ノースリーブ、半ズボンのウエットスーツを着て、上に沢ウエアを着て、さらにズボンとレインウェア。
しっかりしたウエットスーツならそれだけでもよかったかな。
帰りはこのようなウォータースライダーです。
もう、絶叫系!
びっくりした~!!!
一瞬の出来事で何が起こったのか?分かりませんでした。
気が付いたら淵にドボンしていました。
イメージは、うーんと早い滑落停止訓練?
雪上訓練では、間違って上下反対にもったピッケルを持ちかえる余裕まであった私ですが・・・今回は余裕なし。
水って、私の中では愛憎の対象なんです。
水がきれいで飛び込めたらいいなって思うけど・・・怖い。
前世で溺死でもしたのでしょうか?
いや、3つの頃、父親にプールに落とされたのがトラウマなのでしょうか?
ヘルメットにカメラをくっつけ動画撮影してくれた人がいて、その写真。
こんな感じです。
なんか、また行きたいんですけど・・・。
しかし、淵に飛び込むのは、よく飛び込む位置を考えないと難しいです。
一回、水流に巻き込まれそうになった。
淵はどこに飛び込むのが良いのだろうか・・・。
沢の教科書を山岳会の人に貸しており、手元になく、調べられない・・・。
ウォータースライダーは、こんな感じです。
鼻の中に水が入って大変。
さて泳いで戻ります~
気持ち良い!
翌日もまた泳ぎに行ってしまいました。
どこかでお尻を激打し、イテ~。
お尻のお肉が厚くてよかった。
後は、F1の飛び込みが怖いだけでしたが、今回は水量が多かったので、遠慮して、旧登山道を歩いて帰りました。
翌日、ここにまた行ってみたのですが、スラブを乗り越えたところで帰ってきました。
下山はサクサクと小一時間歩いて、駐車場です。
帰りに久しぶりの友人に会いました。
釜の沢から2年、このゴルジュはまた再来できたらいいなと思う場所でした。
≪学び≫
・三種の神器
ラバーソール沢靴、ライフジャケット、ウエットスーツ(あれば温かい)
・ライフジャケットは、体重と浮力をチェックして買うべし。 (おススメ:モンベル)
・沢靴は、フエルト底は、花崗岩の滑ではフリクションが効きづらい。ラバーソールがおススメ。
ラバーなら、モンベルでも、キャラバン渓流でも良いようだ。
・ウエットスーツは寒さを我慢するなら、なくても良い。レンタルが好都合。
・キャラバン渓流はサイズが大きめ。私は普段の靴が24なのに、23.5を購入したが、それでも大きい。大きいと登りづらい。
・ランチに温かいものを持って行ったのは良かった。サーモスにお湯を入れて行ったのも良かった。
・マイクロカムが有効。横のクラックなので、棒フレンズはダメ。
・フローティングロープ。
・アブミ、できれば3個。 (10個持って行っている記録もある)
・ほぼ全員がレインウェアを着た。
≪関連サイト≫
連れて行ってくださった方のブログ
記録1
記録2