10/29/2015

金峰山 金石沢

■ 初心者の方と沢

今日は、沢をしたい!という初心者の方と沢へ。そこで選んだのが濡れない沢、金石沢。伝丈沢より楽なので、同沢下降もありの沢です。

いくら沢をしたくても、沢は登ったら下りねばならず、降りるには、尾根を下るか、沢を下るか?に2者択一しかありません。より安全な方はどちらか?というと尾根です。となると、尾根の下りの地図読みは必須技術。

≪ポイント!≫
 ・登ったら下りねばならない

 ・降りるなら、尾根が安全

 ・尾根の下りの地図読みは難しい

地図読みは、登山の基礎技術です。

同行者にけが人が出たなどピンチの時、人の力を借りなくても、自分で下山することができることが大事。

 ・地図読みができないと、ピンチのとき、自分一人で下山できない

■ 金石沢

金石沢は、歩くだけのウォーターウォーキングな沢です。つまり、転滑落のリスクは限りなく少なく、リスクは一般の山でねん挫するのと同じくらいです。

それに、今回は沢登りではなく、下りの地図読みや敗退が目的です。

でもちょっとがっかりな現実が・・・ コンパス、地図、高度計の三種の神器・・・持っていないことが判明・・・(--;) 地図は持ってきてくれたのですが、磁北線が入っていない・・・。それでは、どうやって地図読みしようというのでしょう・・・

ちょっと残念ではありましたが、何事も、ゼロからスタート! 


F1 大滝 10m 左から巻く


 金石沢は、たぶん、沢登りをするような人にとっては、登攀の価値がなく、したがって沢としての価値も感じられることなく、顧みられていない沢だと思われます。

なので、よっぽど沢好きでないと来ない。

F1は完全に登れない滝だし・・・

こちらのF2は、だいぶ上のほうにある滝(1420)ですが、登れるけど降りるときは懸垂。
 今回は初めて、左股を詰めました。

奥に、こんな滝が・・・

この滝の形が変わっていて、前に大きなフェイス上の岩が通せんぼしています。
 そのフェイス上の滝の裏は、このような溝になっていて登れそうです。

でも、ぬめぬめ~

登れたからって、どうってことはないので、ぬめっている、こんなところでは頑張りません。


 つめは、ガレのマークが入っていますが、それはこんな意味だったのか~と言う感じです。

3つも4つもこんなのがあります。

つめも50mとこじんまりして、ラクラクです。
 木が生えているところを選んで、詰めます。

少し左に寄って、稜線に乗ります。
 稜線上は、八幡尾根は、噂どおりシャクナゲの濃いブッシュが、見通しを遮っていましたが、ガレの淵にでると、向こうに岩壁が・・・。

フリーの人なら、登れそうな岩です。
 その先のガレはこんな。

この白い砂のおかげで、金石沢は明るく、さわやかな沢なんですね。

水も青く澄んでいます。

今日は夜勤の予定があるということだったので、12時までをタイムリミットとし、
標高1900でおしまい。

さっさと帰りたいですが、下りの地図読みが核心なのに、それができないかもしれない!

1900あたりは、尾根の肩で、シャクナゲのブッシュを避けると、ちょっと迷いやすいです。

一度補正しました。

稜線に乗ったら、あとは下るだけかと思いきや・・・

ちょっとした隠れピークで、新しい境界線マークが出てきて・・・。

チョキ方面に行くと、登りで長い。新しい境界線マークは下っている。

どちらが安全パイか?

となり、境界線があっていて、境界線がないほうが、間違っていた場合、下山路が遠ざかるので・・・

安全を取って境界線マーク。

それを目印に降りると、尾根が下る一方で・・・、これは”個人が付けた境界線マーク”のようでした・・・(汗)

なんかプラスチックだし、新しいから怪しいと思ったんだよなー

2叉にまた降りてしまい、仕方ないので、沢を下りました。 懸垂一回。

今回は、遡行図を書くのをMYテーマにしていたのですが、遡行図はまた、後程清書します。

今日はお天気がイマイチでしたが、気持ち良く明るい沢を愉しみました。 

濡れたくない季節の焚火がおススメな沢です。シーズン初めとシーズン終わりの沢ですね。


快適な尾根歩き

あっちの尾根も歩けそうかなぁ~

燃えるような赤の紅葉が目を引いた

山ブドウの木

■備忘録
6時集合
7時登山口到着
7時半 スタート
8時 入渓
10:00 二股
12時 1900 
15:30 下山完了
16:30 解散

10/28/2015

クライミングと沢

今日は沢ヤの友人とクラックへ。

世の中では、沢ヤはクラックをやることになっている。

フリークライミングの人は、大体、クラックを嫌う。クラックはプロテクションをが自分で設置するものだからだ。

アルパインの人はフリーは下手で、小川山のようなフリーの岩場では、大体馬鹿にされている(笑)

実際、フリーしかしない人は、当然だが、フリーがとてもうまい。でも、クラックをやるフリーの人は少ない。

沢をやるフリーの人はもっと少ない。フリークライミングが好きな人は、沢はキライなことが多い。濡れた岩はキライなのだ。滑るから。

滑るのを否定していたら、沢ヤは、一切どこにも行けない。でも、クライミングは、みなそこそこ上手。

ところが、フリーの岩場へ行くと沢ヤはみなへっぴり腰で、クライミングは、下手くそだ(笑)

クライミングは基礎力なのに、クライミングをしようとする沢ヤもほとんどいない。連れて行ってもらう専門の人には、クライミング力をあげるニーズは出てこない。

クライミングを頑張った去年は歩くほうが弱くなった。歩きを頑張った今年はクライミングが弱くなった。

まぁ色々と両立は難しいんだな~ということが分かる。

その難しいことを両立しようとすることが、アルパインなのかもしれないなーと思わないでもない今日この頃。

今日は、めでたい初リード(トライの日)。

■ 小川山レイバック(5.9 Ⅵ級-)

トップロープは去年登れた

今年はバンド下1mまでリード。

カムは、0.75,1、1、3

10/16/2015

ペミカンの作り方

■ ペミカン

ペミカンの作り方を指南できるほど、ペミカン作りのベテランではないのだが、とりあえず、ペミカンづくりの行程をUPしておく。

ペミカンの基本は、肉、ジャガイモ、人参、玉ねぎ。全部をラードで炒める。

すべては、この応用系だ。

豚汁の場合、ジャガイモ → ごぼう 牛肉 → 豚肉。

今回は、お肉は3分の2をミンチ、残り1を豚コマ。歯触りを愉しむため。

1)材料を揃える

  豚汁の場合

 ペミカンの部
  ・豚肉 (一人70~100g)
  ・ごぼう  1本
  ・にんじん 3本
  ・たまねぎ 1個

  ・ラード
  ・塩

 ドライフーズの部
  ・干しシイタケ 1P
  ・切り干し大根 1P
  ・薄あげ

 調味料
  ・味噌
  ・出し (あれば)
  ・七味
  
材料は全部出す





■ 炒める → 冷凍する

いろいろ研究したが、こってりとラードで固める必要は、初日のペミカンの場合、あまりないかもしれない。

ラードが多ければ多いほど、保存性が高まり、肺カロリー化するが、初日消費の場合は、うっすらと油でコーティングされている、ということが保存性を高めるのに重要な点だと思われる。

野菜が炒めてあれば、現地では温める程度で食べられると言うことで、ガスの節約になる。

≪ペミカンのメリット≫

・調理の手間を省ける
・ゴミが出ない
・ガス節約
・保存性

さて、早速つくろう!

1)材料を切る

当然だが小さければ小さいほど、短時間で炒められる。が、今回はしっかりした歯ごたえで食べた感じを味わいたいので大きめ。

2)材料はすべて出して揃える

これはどんな料理の際も重要。

3)火の通りにくい野菜はあらかじめチンする

人参とごぼうに火が通るのが大事。

肉はしっかり目に火を通す。

4)全部を合わせて、粗熱を取り、ジップロックへ入れて、冷凍庫へ!

要するに全部がしっかり炒められていれば良い。 今回は、野菜と肉は別々に炒め、あとでボールで合わせる。ラードは5cmくらいしか使っていない。

肉には、うっすら塩味が付いていた方がおいしいと思われる。

 10人前は多いな~と思ったら・・・

ジップロックの大二つで入った。

あとは平らにならして冷凍庫へ。



 とりあえず、少し入れておく。
 味噌は、自家製のが切れているので、やまごみそ。

別で持って行く。味は調整できる方が楽。


とりあえず試食 椀に味噌を加え、湯を足す

今日のランチは昨日の残り物

椀に具を入れ、味噌を継ぎ足し、そこへ湯を注ぐ。普通においしいです。



ジップロックを切らしていたので、買に出た。図書館のところで今年もカリンをゲットした♪

10/14/2015

ユマーリング練習

■ ユマール

今日は天気がよく、シュラフもすぐに乾きそうだ。週末を振り返る。

連休は、前半、雨が降り、ガッカリだった。しかし、体調も優れなかったため、行けてもあまり良くなかっただろうと思うことで、溜飲が下がった。楽しみにしていた米子沢が体調不良で行けなかったからだ。しかし、悪いコンディションで無理しての遠征は良くないと、自分を慰めている。

その償いと言うべきか、秋の小川山クライミングは、なんとも快晴に恵まれた。ただ快晴の分、冬型が入ったので寒く、シュラフは厳冬期用でちょうどよく眠れたほど。

秋の紅葉がきれいだった。


今回は、春とは違い、岩場も空いていて、ユマール練習に最適(笑)。

小川山のクライミングは、フリーの特色が強すぎ、一般登山ではそこまでの技術はいらない。それでも難度の高い場所を登ることで、少しずつでもクライミング力がアップするのは実感するところだ。

クライミングはとても楽しいし、クライミング力は上げる予定でいないといけない。焦ってもあまり良いことはなさそうだ。

■5.7のオンサイト

今回は、全く初めての課題で、5.7の眺めの課題をオンサイトした。5.7は前にもリードしているが、初見ではなく、一度トップロープで登ってからのリードなので、これはこれでめでたい達成だ。小さい達成ではあるが、皆、千里の道も一歩から、だ。

■ ユマーリング練習

ユマーリングはビッグウォールの技だが、沢でも登れない滝が出てきたときに後続がスピーディに登るのに有効だ。

■ユマール使用法

ユマールには、右と左がある。

右が青で上、左が黄色で下。

基本はプルージック登攀と同じ。

右 = 腰から荷重 ハーネスに固定
左 = 足で荷重 アブミに固定

したがって、連結するスリングの距離を自分用に調整しておく必要がある。

■ 中間支点の通過

中間支点を通過する場合、上になっている右のユマールを解除し、ランニングより上に掛け変えてから、さらにそのユマールに乗り、安定してから、支点を回収する。

この写真のように、

右ユマールと左ユマールで支点をはさむ

ということだ。

支点は、岩側を外してから、ロープ側を外すのが基本であることは言うまでもない。

中間支点のギアを落としてしまったら、もう登れないからだ。

■ ユマール購入時の注意

効き手がどちらかにも因るが、上になる右のユマールは、架け替えが多く発生するので、ロック解除機構が手のサイズにあっている必要がある。

一般には、ペツルの製品がもっとも良いとされているが、各社ユマールは販売している。機構もタイブロックとロープクランプを組み合わせたもので、単純で、機構の差による品質差はあまりないと思われるので(溝が深い、浅いなどのデザイン差はあるであろう)、むしろ手に合っており、解除にスピードがかからないのが良いと思われた。

・ユマールはペツル製がもっとも普及している
・右手に特に合っているのが大事
・登り方は、プルージック登攀(宙吊り脱出)と同じ





10/08/2015

ロープワークを教える日

■沢が大好きな入会希望者

昨日は、沢がしたいです!と入会希望で来てくれた人へロープワークを教える約束になっていた。

初心者にロープワークを教えるときはできるだけ現実味がある環境がほしい。

うーん…と考えた末、ICIで待ち合わせし、近所の公園へ。公園には、ラッキーなことに子供を連れたママさんたちは誰もおらず、遠くのベンチに一人おじいさんが座っているだけだった。

さっそく、適当な立木エリアを見つけ、そこをリードしてもらう・・・

「ここは平坦だけれども、すごく急で立木でやっと支点が取れる、と思ってね」
「じゃ、この先、いくつ支点がある?」

 「5つ」

「じゃ、ギアはいくついる?」

 「あ!そうか!」(ごそごそ)

「私はここでビレイしているとするね、じゃ1ピン目取って。さ、リードしていいよ」
二重でタイオフされている例
これは中間支点ではない。
中間支点には環付ビナは使わない

この方法にしたのは、私自身が講習会で先生について教わった時、どうすればいいのかを分かるようになったのは、簡単ではあってもリードをしてみること、だったからだ。

彼女は、アルパイン指向の人だったので、最初は普通にスリングが付いている、ぬんちゃくじゃなくて、アルパインぬんちゃくのセットを購入しようとしていたくらいだ。だからスリングは一杯持っているのだが、ラッキングが悪いので、すぐに取り出せない・・・。あたふた、あたふた。

最初に立木に1ピン目を取と、タイオフに安全環付カラビナを掛けている。普通は中間支点には安環付は使わないのだが、あとで話をすることにして、5本支点を作り、最後のアンカー作りまでやってもらう。
これをしようと思ったのは、

 ・登り出す前ににギアを確認する、ということと、
 ・歩ける所でこんなに大変なのに、怖いところを登っていたら、もっと大変だろうということ、

を分かってもらいたかったからだ。

■ 経験とは何か?

アンカーにきた。

「あ!安全環付が足りない!」

「そうね。ということは?」

「さっき、あそこで使わないでおけば良かった!」

「うん、そういうこと。よく”経験”って言うけれど、”経験”の中身はつまりこういうことなの。」

まずは、恥ずかしい失敗は、”しても問題ないところ”で、いっぱいしておくのが重要だ。

その後、ロープを付けてリードし、セカンドの確保支点を作ってもらった。まだセカンドの確保支点やコールは分かっていないようだった。

前回は、リード・フォローと懸垂下降まで教えたから、セカンドの確保も教えてはいるハズだが、記憶にないらしいのは、やっぱり、前回はアップアップだったのだろう・・・。

私もセカンドの支点作成は、山に登っていてもやらないせいで忘れがちだった。確実に自信がつくのに1年くらいはかかった。だから、2回目で何も知らないのと同じ状態なのは、不思議なことではない。

■ どこまで言うか

私が悩むのは、どこまで細かいことを言うか。

この時は支点につけるタイオフで、ロープが屈曲しないよう、スリングの長さまでを計算して、スリングを選んで欲しかったが、そこは、タイオフするってことを思い出すだけで一杯な人には余分な情報かもしれないと思い、黙っておいた。

彼女は質問がとても多い。素晴らしいことだ。 でも、質問に全部答えていると、実践ができないで、全部話すだけで終わってしまいそうだ。それに一度に一杯おしえても覚えられないだろう。

スタカットのように、覚えることが多いときは、自分で体系立てて覚える気にならないと、本一冊全部口頭で教えられても、すべて流れていくだけで、覚えられない。

■ 宙吊り脱出

その後、本番の宙吊りの脱出。 これは、みなが楽しむところ。二つのプルージックを作って、腰と足に交互に体重を掛けて、ロープを攀じ登る。

これには公園の東屋を使った。 高さは2mくらいだが、怖くないのでこれで良い。

最初は2本束ねたロープを、スリングのプルージックで登ってもらう。

2度目は1本の回収可能なフィックスロープにし、ロープクランプ、簡易アセンダーを足の側につけて、登ってもらう。(本当は腰のほうが良いのだが、腰にすると降りるのに苦労するから)

■ ビレイヤーの自己脱出

これはリアルにどうしよう!!と焦ってもらうシーンだ。

これには2シチュエーション使った。東屋の柱で、ビレイヤーのセルフを取ってもらい、アンカーを作って、クライマー役の私が出発。 1ピン目を取り、墜落役。ロープにテンションがかかる。

そのテンションがかかった状態では、ビレイヤーは必死にビレイしている。ビレイしている制動手は手を離すことができない。さて、どうする?

頑張って、制動手を握ったまま、フリクションノットをテンションしているロープに作ろうとする彼女。

エライ!ちゃんとフリクションノットでテンション移動が必要だと分かっている。

でもとってもやりにくい。そこで、確保器を仮固定して、両手を手放しできるようにすることを教える。

私も講習会でやったが、こういうのって、ちょっとした具合でうまくいかないものだ。最初はミュールノットでやってみたが、ロープが細く出やすいので、結局、ぐるぐる巻き作戦に。

山岳総合センターの先生の時は、仮固定は、「なんでもいい」と言われ、あまりに初心者過ぎて「?」となった結びだった。 そもそも、エイトノットも初めて聞きました、って状態だったからなぁ~。

本結びもオーバーハンドノットも初めて聞く人に、なんでもいいと言われても、何でもいいって意味が良く分からなかったワタシだった・・・

つまり、”なんでもいい”は、仮固定なので、しばらくの時間止れば、名前があるちゃんとした結びでなくてもいいって意味です。

さて、フリクションノットを作って、テンション移動するときには、恐る恐る。テンション移動では、ぶら下がっている人は、かならず少し落ちる。

上手くテンション移動できたが、テンションがかかるアンカーが、ビレイヤーの彼女のセルフが取れているアンカーと同じ点で、スリングの輪が両方に引っ張られていたので、ビレイヤーがセルフを外したら、また少し落ちる。

ちょっと具合が悪いですね~ということで、次はジャングルジムへ移動し、アンカーとビレイヤーのセルフは別に採ってもらって、同じことをする。

2度もやったのは、この技術が必要になる可能性が一番高いからだ。

彼女は自分の娘さんと登りたいと言う希望があるので、娘さんや、連れて行ってくれる誰かと行くことになった場合、大抵は初心者はセカンド。

つまり、自分が墜落するより、リードの人が墜落して、それをどうにかしないといけないという立場に立つ可能性のほうが自分がリードする可能性より大きい。

だからセカンドの確保を覚えるより先に、ビレイヤーの自己脱出が確実になってもらうほうが、彼女には役立つ可能性は大きいはずだ。

■ 3分の1

次は3分の一システム。 最初にフィックスを彼女に作ってもらう。上手にクローブヒッチの固定をしていて、驚いた。普通の人は固定する方法を知らない。

フィックスを作ってから、3分の一を教える。フリクションノットとロープクランプバージョンで、やってもらった。

これはこんなに簡単なの~と驚いていた。もっと複雑なシステムをご所望だった(^^;)が、わたしが実用性がないと思って却下。3分の1が分かっていれば、同じ仕組みを増やすだけなので、自分でできるようにすぐなるからだ。

ケーブルシステムとか、レスキューで人気があるけれど、実際山で使うんだろうか?3分の1は、やって覚えておけば、タープやツエルトを張る時に役立つんだな(笑)。

山小屋でバイトしていたときは、洗濯紐を貼るのに役立ちました(笑)。

■ 懸垂

最後は、懸垂のおさらい。確保器のセットは良いようだった。

カラビナでの懸垂を教えて、肩がらみと腕での懸垂も教える。ギアがない時用。でも、予備知識にとどめた。というのは、上等の化繊の山ウエアを着ていたから。

ロープバーン・・・私はなんと、センターの講習でやったことがあるのだが、ホントに摩擦ってちょっとしたことですごく焼けるのだ。腕にみみずばれのようなロープバーンを作ったことがあった。

スタンディングアックスビレイの時もたしか安物ウエアを着て行った・・・

ロープ径が違う場合の連結法を教える。確保器を使ってもねじれが発生して嫌だというので、ねじれが発生しないセットを教えた。これは師匠が教えてくれたもの。

私はあまり使わないセット。カラビナが一個余分にいるから。

■ お買い物&ジム

その後、ICIへ立ち寄り、ギアを買う。PAS、エイトカン、プルージックコード、ロープクランプが必要なものだったが、PASとロープクランプは、売っていなかった。

ジムは2時からなので、ちょうど良いというので、ジムへ行き、リード壁へ取り組む。

「ここの5.9が登れるようになったら、小瀬の使用者許諾証が取れるよ」

私も最初に目指したのは、これ。目標を与えるというのは大事だ。アルパインの人だったら、でも、目標は大体同じになる。

クライミング練習したければ、人工壁は雨の日や、山に行けない日に使いたいので、使用許可証は、必ず欲しい。使用許可証を取るには、5.9がリードでき、上でトップロープの結び替えができないといけない。

彼女は娘さんがいるので二人いれば、どちらかが5.9を登れるようになって、許可証を取ればよい。

ジムへ行ったのはどうすれば、そうできるようになるか、を感じてもらうため。ジムでのリードは娘さんと経験があるようだったけれど、ビレイはあと少し経験が増えると安心だな、という感じだった。

ちょうどジムのオーナーさんがいて、お客さんも少なくて空いていたので、良かった。

■ まとめ

これで本日の研修は終了。

公園
・リードフォロー おさらい
・セカンドの確保 セカンドの確保のロック解除
・宙吊り脱出
・ビレイヤーの自己脱出
・3分の1
・懸垂おさらい

ジム
 ・彼女は5.8を擬似リード その他はトップロープ (4本)
 ・私は、5.8をリード、5.10bをトップロープ (6本)

ギア
 ・PAS
 ・エイト環
 ・簡易アセンダー
 ・プルージックコード

ロープワークは、10時からやって、14時。 このくらいかかるだろうなぁと思う。

山岳会で新人さんに向けてやるべきは、公園でのこうした練習会だと思う・・・放課後の練習みたいなものだ。

このたった一回の支出?を惜しんでいるために、いつまでたってもロープワークを覚えない人が多い。

いきなり岩へ連れて行く。すると、岩登りというものは、トップロープのことだと思い込んでしまうのだ。

昨日はよく晴れて、素晴らしい陽気だったので、十二ヶ岳の岩場や、三つ峠で同じことをやれば良かったかなぁ~と思う。

が、やっぱり公園で良かったと思う。

いきなり岩へ行きたいのは先輩側のエゴイズムだと思う。だって、岩と言うシチュエーションになった途端に、それがどんなに易しくても、血圧が上がるのが普通の山しか知らない初心者だからだ。

落ち着いてロープワークに専念できる環境で教えていないことが、テンパっている状況で、すぐ出てこないからって、怒ったって仕方ないと思う。

先輩にはツマラナクても、初めて教わる人には、何もかもが新鮮なはずだ。その一回の手間をおしんだがために、何年たっても、万年フォローしかしていないのに、それで自分はイケてる、カッコいい奴だな~とか、思ってしまう・・・。ギアをラックにぶらぶらぶら下げているだけで、そのギアつかっているの、見たことないのに。

そんな人を作らないためには、最初に、ちゃんと教えるべきことを教えてから、連れて行くべきだというのが私の意見だ。それは失敗例を根拠にした意見だ。

山岳総合センターでは、ビレイができないと岩には連れて行けない、と誰もが分かっていた。ビレイも出来ないのに、高度な山に連れて行ってはいけない

岩に行くなら、最低限

 ・ビレイ
 ・ビレイヤーの自己脱出

はできないと困ると教え、相手が分かった、行きたいから教えてください、という気持ちになってから、というのが正しい順序であるべきだ。

ぬんちゃくを買うなど、その後でいいことだ。リードもしないのにぬんちゃくがあっても使わない。

こちらは一回目の記録。